最先端の技術を駆使して安全で安心、高度な不妊治療を提供していきます...②

恵愛生殖医療医院院長 林博先生のお話

2018年4月発行『i-wish ママになりたい 不妊のリアルお悩み相談室』


AI搭載のインキュベーターで胚を24時間チェック

■培養室でも最新の機器を導入していると聞きましたが?


タイムラプス型インキュベーターを6台、これはAI(人工知能)搭載で最新の機械です。体外受精で受精卵(胚)を培養するのに、AIが胚の発育を24時間監視して、胚の評価までを行ってくれます。その発育過程も動画で記録されているので、様子がいつでも何回でも再生可能ですから、受精の瞬間など、確認したい場面を後から確認することもできます。CTのように複数の断面を確認することもでき、従来より胚の状態を詳細に把握できるのはとても便利です。実際に胚の判定をする際は、従来のグレード判定とAIによる選別を組み合わせて、移植胚を決めています。

このインキュベーターを使用して1年ほどですが、以前より、良好胚を早く判別できるようになったと感じています。


日本初導入の最新機器も 追加料金なしで全員に使用

■AI搭載のインキュベーターは希望された方に使用しているのですか?


体外受精をする患者さんには全員、このインキュベーターを使って胚を培養しています。追加料金はいただいていません。全員の患者さんにこのインキュベーターを追加料金なしで使用しているクリニックはまずないと思います。

インキュベーター1台で6名分の胚を培養できるのですが、この機器を6台設置しているので36名分の胚を同時に培養可能です。これも他のクリニックにはほぼ見られない当院の特長といえるでしょう。

また、胚を凍結する機器もインキュベーターと同じメーカーのもので、ガラス化法での凍結が全自動でできます。この機器は当院が日本で初めて導入しました。凍結胚を使ったほうが体外受精の成功率が高いので、現在ではほとんど胚は凍結するのですが、自動化することで、より安全に安定した凍結が可能です。こちらも追加料金なしで、患者さん全員に使っています。


助成金も拡充され 若い患者さんが増加

■最近の治療傾向、患者さんの様子を教えていただけますか?


最近は20~30代前半の若い患者さんも増えています。結婚して半年、1年くらいでも妊娠されないと早めに来院されている印象を受けます。

卵子の老化について報道されるなど、世間に知識が広まっているためではないでしょうか。それに加え、埼玉県の場合、こうのとり健診事業として不妊検査費を2万円まで、早期不妊治療費助成事業として妻の年齢が35歳未満のご夫婦を対象に初回の申請に限り助成額を10万円上乗せして助成が受けられるというメリットもあります。

こうしたことから以前より早く不妊治療を始められる方が増えているのでしょう。実際、20代ですと、体外受精をすればかなり高い確率で、妊娠されます。


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恵愛生殖医療医院院長 林博先生のお話

2018年4月発行『i-wish ママになりたい 不妊のリアルお悩み相談室