説明と理解、そして決定…③
荻窪病院 虹クリニック 北村誠司院長のお話
『i-wish ママになりたい 妊娠しやすいからだづくり』より
ストレス解消のお手伝い
今は、ストレス社会。そのストレスが良くないともいいますが、これをどうにかしようとしても、なかなか難しいものです。
当院では通院している方も、そうでない方も参加できる、患者さん向けの「虹サロン」を約半年に1回、開催して、ストレス解消のお手伝いをしています。サロンでは、妊娠に良いとされる体操をしたり、試食したり、また参加される方同士が情報交換したりと楽しんでいただける時間にしています。看護師や胚培養士、事務スタッフなどが、毎回、いろいろと考えてサロンを開催しています。私も、参加するのですが、ときどきとんでもない格好になることもあります(噂によると、着ぐるみを着て、サンタさんとか○○になったり…!?)。
初めて来られる方に、普段から、おかしな先生なのかしら? と思われたら困りますが、打ち解けてもらえればいいなと思っています。
そして、参加された方が楽しんで、また自分だけが悩んでいるのではないということがわかり、ストレスが少しでも軽くなってお帰りいただければ、もっといいなと考えています。抱えているストレスは、みなさん、それぞれ違います。仕事のことだったり、家庭のことだったり、また治療のことと、どこにそのウエイトが高いかはわかりません。本当にストレスが? と思われるかもしれませんが、稀に治療を休んでいる間に自然妊娠をされる方も、ごく少人数ですがいるところから、治療がストレスになっているということも考えられるでしょう。
ただ、治療によるストレスと一口にいっても、人それぞれに違いがあるわけです。
看護師のフォローと、カウンセラーの支え
日頃の診療では、患者さんの気持ちに寄り添えるように 看護師やカウンセラーが、フォローやケアにあたっています。患者さん自身がカウンセリングを希望することもありますが、「カウンセリングまでは…」ということについては、看護師が細やかに対応しています。 また、お仕事と治療を両立されている方の中には、治療スケジュールと仕事のスケジュールが合わないこともでてきます。あまり多くはありませんが、治療スケジュールを変更できないか? というご相談を受けることがあります。その場合、なるべく患者さんのスケジュールに合わせるように配慮をしますが、そこに生じるメリット、デメリットもお話します。 メリットは、ご自分のスケジュールに合わせられることになりますが、そこには治療を進める上でのデメリットも起こります。その上で「どうしますか?」と最終判断を患者さんにお任せしています。 そこに生じる小さなことも、看護師が患者さんに寄り添ってくれています。
ご夫婦が納得できる治療を提供するために
私は、患者さんの状態に合わせて、いくつかの治療方法を用意して提示していますが、その中でも、「オススメですよ」という方法があります。
これまでも、患者さんに「どうしましょうか」と投げかけたり、ご相談のお話をしてきましたが、治療を進めるにあたって、患者さん自身が選択することは、とても大切なことだと考えています。
培養室とも連携よく治療に当たることができていますし、私自身も長く不妊治療に携わり、受精や胚培養の経験もあります。妊娠へ導くために、何が最善かを考えるには、広くいろいろな治療方法を提供できる環境であることも大切な要素なのです。
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