骨格のしっかりした診療を…①
ファティリティクリニック東京 小田原靖院長のお話
『i-wish ママになりたい 妊娠しやすいからだづくり』より
総合力の高さが不妊治療には大切
それは、ご夫婦の将来にも関わること
洗練された都会の雰囲気と、どこか庶民的な感じのする恵比寿の街並みに、ファティリティクリニック東京があります。
クリニックの玄関を一歩入ると、乳白色の広いフロントがフワッと広がり、すぅっと明るい気持ちが差し込んできます。そのフロントから曲線の柔らかな廊下を抜け、院内を周遊するように設置された待合スペースにも、落ち着いた優しい雰囲気が続きます。
ここなら診察前のドキドキした気持ちや不安な気持ちも和らぎそうです。緊張のほぐれた中、「不妊治療の極意」を院長の小田原靖医師にうかがいました
治療の極意それは、総合力
現在、ファティリティクリニック東京に訪れる女性の平均年齢は41歳と非常に高いのが特徴です。 わたしが生殖医療を始めたのは約20年前のこと。その当時の平均年齢は35歳。今と比べると出産に適した年齢の方が多かったことから、治療をすることで妊娠~出産するケースが多くありました。 平均41歳というのは、妊娠して出産するには(卵子の質などからも)難しい年齢です。したがって希望が叶わずに治療を終えるケースもでてきます。 『その難しい状況の中でも、結果を出すことが私達の使命』なのです。 そのための極意は、クリニックの総合力。それが、骨格が太くしっかりした治療提供につながり、治療に多くのバリエーションを持つことにもつながっています。
総合力と骨格の太さは、チームでご夫婦を考えることから築かれる
高い総合力を持って患者さんご夫婦の治療に当たるためには、クリニックのスタッフがしっかり情報を共有し、1つチームとなって考えていく必要があります。わたしは、そのことを、生殖医療をはじめたころに感じ、クリニックを開院して診療をするようになってから20年間というもの、欠かさずにケースカンファレンスを行ってきました。
このカンファレンスには、医師は全員出席し、胚培養士や看護師、カウンセラーなどは、その時に手が空いているスタッフは必ず出席します。
カンファレンスでは当日に通院されてきた患者さんの治療経過、様子などの情報をそれぞれの専門職の立場から、みなで伝え合い、今後、どうしていくのが良いかを考え話し合います。
また、翌日お見えになる患者さんについても、その予習をみんなで行っています。
こうすることで、一人ひとりの患者さんに、どのようなサポートが必要か、どのような治療が必要なのか、情報を共有することができ、そこから最善と考えられる治療やフォローを導き出すことができるようになるのです。そして、それを続けることで総合力がさらに養われ、また骨格の太い治療が提供できるようになると考えています。
総合力と骨格の太さで 患者さんのポテンシャルを最大限に引き出せ!
患者さんの平均年齢のことを話しましたが、年齢層が上がってきたことで、1回1回の治療周期が今まで以上にとても大切になってきました。それはもう、1回1回が真剣勝負なのです。
年齢から考えれば、治療にかけられる時間は長くはありませんし、生活スタイルも多様化し、治療に割けられる時間も限られています。そのなかで、妊娠し、出産に結びつける治療を提供するためには、個々の患者さんに対して漫然と同じ治療方法を繰り返すだけでは効果はあがらないのです。
残念ながら、わたしたちには、過ぎた時間を元に戻すことはできません。
卵子の質を上げることもできません。
できるのは、今あるポテンシャルを最大限に引き出せるようにすることです。
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