伝えたい、卵子の大切さ…②
はなおかIVFクリニック品川 花岡正智院長のお話
『i-wish ママになりたい 女性のカラダと卵子の話』より
精子と違い、数に限りのある卵子。
妊娠には、その質と女性の年齢も大きく関係してきます。
治療とともに感じる現状から、
卵子のことを知ってほしいと願う気持ち
もちろん、不妊の原因すべてが卵子の質の良し悪しということではありません。検査をすることで、自分のどこに原因があるのか、卵管や子宮のどこに問題があるのか、精子を受け入れない特別な抗体があるのか、それとも男性側に原因があるのか、それによってタイミング療法や人工授精、体外受精、顕微授精と必要な治療も違ってきます。
ただ、どの治療方法であっても、主役は卵子です。
妊娠できた時には『卵に生命力があったのですね!』という思いです。
この素晴らしきもデリケートな卵子
"ようこそ卵子さん"
今、私は1冊の本を作っています。 読んでいただければ、妊娠に向けて自分のカラダの中で何が起きているのかが理解しやすくなると思います。また広い年齢層の方に対しては、人生の中でもっと豊かな選択肢が実現するヒントになるかもしれません。そうすれば後悔も少なくなるかもしれませんから…。 そこで、受精のときを考えてみてください。男性の精子の役目は、卵子が開花する引き金のようなものです。自然妊娠でも、1つの卵子に数百個の精子が群がって、卵子の殻を酵素で溶かしながら挑み、たった1個の精子だけが卵子の中に進入することができます。そして精子を迎え入れた卵子は受精卵となって分割が始まり、妊娠への道を目指します。 不妊治療を受けられる方にとっても(夫婦生活の中で)自然に妊娠される方にとっても、妊娠の成立はそこに向かって歩み出す卵子があるからこそです。 この素晴らしきもデリケートな卵子のおかげで、人は命を受け継いできているのです。 ですから、しっかり妊娠につながるよう "ようこそ" と、ひとつ一つの卵子を大切に思い治療をしていきます。 この大切な卵子や妊娠に対する知識を、女性には早い時期から正しく持って欲しいと思いますし、男性には、これだけ大切な卵子を持つ女性のカラダを労って欲しいと思います。 医師である私から、みなさんにお伝えしたい、そのための優しい本を作り始めました。
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