知ってほしいAMHの話…③


おち夢クリニック名古屋 越知 正憲院長のお話 
『i-wish ママになりたい 私の卵が育つ培養室』より 


大切なことなので本にしました


 卵巣年齢がわかるAMH? 低ければすぐに体外受精? みなさんに、もっとしっかり知って欲しいAMHの話   


Dr.おっちぃのAMH学 卵子の数と体外受精
著者:越知正憲医師
(おち夢クリニック名古屋 院長)


著者あとがきより、②の続き

 卵子も精子も、夫婦のものでなければなりませんし、妊娠・出産を安全に迎えられる母体(年齢や基礎疾患、状況など)であるのか。これらに関わる倫理は、やがて生まれてくる赤ちゃんに関わってきます。治療に臨む者、治療を施す者それぞれが人として守り、行なうべき道筋から外れていないか。善悪、正邪の判断を間違っていないかを問いただして治療を進めることが必要です。ともすれば傲慢な欲望から、そこに倫理の欠如が生じかねないのが生殖医療です。大人のエゴで、子どもを望んではいけないのです。  でも、どうでしょう。 『ママになりたい。』『パパになりたい。』 『ママになろう。』『パパになろう。』 『ママになる。』『パパになる。』  その思いには男女の違いがあり、温度差もあります。もちろん個人差もありますが、女性には、これまでの人生の中で、すてきなママになろう”と思う瞬間が、少なからずともあったことでしょう。それは、女性が命を育むことができる性であり、それは誰に教えられることなくわかっているからではないでしょうか。今の世の中、男女平等が叫ばれていますが、性差は越えられません。  ここではAMHという話をしましたが、大事なことは命をつなぐこと。人をつなぐこと。  人は親に育てられ、社会の中で育てられて人と出会います。それが男女の出会いであれば、結婚という幸せに結びつき、子どもをもうけ1つの家族ができます。そして、その子たちが人と出会い、新しい命と出会い、継承していく姿にも家族があるでしょう。個々の家族に違いはあっても、それが社会の核で、いくつもの家族(核)が集まって社会をつくり出しています。その基本がしっかりしていることが重要で、そこに人間社会の原点があるのだと思います。  社会全体がバランスを考えながら協力し合おうと努力していくことには、多くの人が共通の正しい知識を持っていることが需要です。要素はいくつも、いくつも折り重なるようにありますが、すべてのことが、すべての人に必要だとは限りません。ただ、生殖に関することは社会を形成する原点でもあり、多くの人の正しい知識が必要です。必要とする知識の中にはAMH検査もあるでしょう。でも、すべての人に必要な検査ではありません。すべての女性が子どもを欲しいと思った時に、少しでも有利であるよう願っています。 産婦人科医師 越知正憲              


知ってほしいAMHの話…① 
知ってほしいAMHの話…② 


 おち夢クリニック名古屋 越知 正憲院長 
(2013年1月25日発行 『i-wish ママになりたい 私の卵が育つ培養室』の記事です )

i-wishママになりたい

不妊治療専門誌i-wishママになりたいの中で取材したクリニックを紹介しています。