知ってほしいAMHの話…①
おち夢クリニック名古屋 越知 正憲院長のお話
『i-wish ママになりたい 私の卵が育つ培養室』より
大切なことなので本にしました
卵巣年齢がわかるAMH?
低ければすぐに体外受精?
みなさんに、もっとしっかり
知って欲しいAMHの話
おち夢クリニック名古屋
越知正憲院長
『Dr.おっちぃのAMH学 卵子の数と体外受精』
著者:越知正憲医師
(おち夢クリニック名古屋 院長)
著者あとがきより
この本は、すべての女性に読んでいただきたいと思っています。
でもAMH検査は、すべての女性に必要な検査だとは思っていません。 この検査は、卵巣に残された卵胞の数を予測することができます。卵胞は年齢を追うごとに確実に減っていきますから、女性は確実に妊娠が不可能になる時期がやってきます。 AMHの話は、生殖適齢期(妊娠適齢期)にあるすべての女性に関係してくる話です。それは、普段の生活の中で結婚や子づくりを考えなければ、まったく縁のない話かもしれません。また、普通に妊娠して子供がいる人たちにとっては実は大した話ではなく、縁もなく通り過ぎてゆく話なのかもしれません。 ただ最近では、不妊治療に通うご夫婦も多く、体外受精の需要も増えています。現在、不妊治療に通うご夫婦の不妊原因の多くは、女性の高齢化です。女性の35~40歳は生きていくのには十分過ぎるほど若いのですが、妊娠、出産するには、あまり若いとは言えません。その理由は、卵子の老化にあります。 妊娠したいと思った時に妊娠するためには、若いうちから自分のカラダを知っておくこと、若いうちに子づくりをしましょうと教育することが産婦人科医としての努めであり、そこで卵巣予備能力を知るAMH検査が注目されてきているのです。 不妊治療がある意味ブームのように社会で取上げられ、卵子の老化や数が少なくなることがだんだんと浸透していく中、AMH検査によって女性である自分のカラダを確認しておきましょうという流れがあります。しかし、検査結果から「あなたは将来大丈夫」「あなたは将来心配」「あなたは将来希望が持てない」などに振り分けられたような気持ちになってしまうのでは、よい普及とは言えません。AMH検査を受ける方が結婚している、していない。子どもが欲しい、欲しくない。その如何に関係なく、検査を勧めるには十分な知識と説明が必要でしょう。 例えば、「将来子どもが欲しい」と考えている女性の中には、結婚している人も、していない人もいます。結婚していない人の中には相手がいる人も、いない人もいます。それぞれ、みな置かれている状況は違いますから、同じようにAMH検査を受けても検査後の選択は、本人の希望とは離れてしまうこともあるでしょう。必要な人に、必要な検査を行なう、これが鉄則です。
②に続く。
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