自由が丘の新しいクリニックは、不妊症も不育症も診ています!…②
峯レディースクリニック 峯克也院長のお話
2017年10月発行『i-wish ママになりたい 元気な卵子を育てよう!』
不妊治療も不育症治療も
私は、幸いに不妊治療についても、不育症治療についてもトレーニングを受けることができました。また厚生労働省不育症研究班の調査や研究に携わることで、より専門的に、多角的に診ることができるようになりました。
例えば、何度も体外受精を繰り返すけれど、なかなか着床しない場合、不妊の観点から診るか、不育症の観点から診るかは、とても難しいものです。
年齢を重ねれば女性は妊娠しづらくなりますが、それが卵子の質が要因とは言い切れない場合もあります。私が携わった木場公園クリニックと日本医科大が共同で行った調査に不妊症の方に不育症のリスク因子があるかを調べたものがあります。不妊症の方でも、不育症のリスクを持った方は流産しやすいのではないかと考えていましたが、実際には不育症のリスク因子を持ちながら流産することなく妊娠をして出産をされている方も多くいました。
そのため、流産の経験がないのであれば、不育症のリスク因子を持っていても、あえて投薬などの治療は必要ないのではないかと言えるデータを得ています。
「流産したことはないけれど検査をしたら不育症のリスク因子があるから薬を」となりがちですが、やはり薬には副作用もありますし、赤ちゃんへの影響も完全には解明されていないので、科学的なデータをもとに得た知識を持ってその都度、説明していくことがまずは大事なことだと考えています。
ただ、重症の不育症の方は、妊娠すらできないのではないかという考えもあります。それゆえ、何度体外受精をしても妊娠ができないという場合、不妊症、不育症のどちらの観点から診たらいいのかは、大変難しい問題です。
体外受精説明会へお越しください
赤ちゃんを授かるための治療方法はさまざまあります。もちろん、体外受精ができる設備は整っていますし、培養士は 卵子学会認定の生殖補助医療胚培養士です。だからといって体外受精がメインだということではなく、タイミング療法や人工授精なども行っています。
いきなり体外受精と言われても、ご夫婦の気持ちが追いつかないこともあり、上手くいかなかったら1つずつステップを上げていくという方法も大事だと考えています。
また、正確な情報や知識が必要ですから、妊娠や不妊原因、治療方法など大切なことを体外受精説明会でお話しています。
とくに女性の年齢は、妊娠、出産に関して重要な要素となりますから、ライフプランを考える上でも、不妊治療を考える上でも、関係する情報を十分に提供したいと考えています。
スタッフも充実しています
不妊治療も不育症治療も、スタッフのチームワークは重要です。
先ほども言いましたが、胚培養士は2人とも経験者でベテランですし、看護師4人も患者さんへのケアもフォローもよく、不妊症看護認定看護師もおります。また、診察日の最初と最後に会うのは受付ですが、優しい笑顔で対応してくれています。
スタッフにも恵まれ、患者さんたちにいい環境で治療に取り組んでいただけるようお迎えします。
治療のゴールは安全な出産と家庭を作ること
不妊治療のゴールは、妊娠反応が陽性になることではなく、安全に出産して、家庭を作ることだと思います。不妊治療も不育症治療も、女性の負担が大きく、辛いこと、痛いことがあり、またいい結果ばかりではありません。ですから、夫婦で情報を共有し、特に旦那さんは奥さんを労って欲しいです。そして、頑張っていること、頑張ったことを2人で認め合って欲しいと思います。
そのためにも、ぜひ時間が合うときにはご夫婦で診察にいらしてください。
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