栄養について知ってほしい3つのポイント...③
はなおかIVFクリニック品川 花岡嘉奈子理事長と花岡正智院長のお話
2017年7月発行『i-wish ママになりたい 妊娠力を取り戻そう!』
深刻な場合は栄養解析をして
■他にポイントはありますか?
3番目のポイントは、採血をして根拠に基づいた栄養解析をしていくことです。
こちらは、誰でもしたほうがいいというものではなく、診察するなかで、一度きちんと測定したほうがよいと感じる方にお勧めしています。たとえば通勤で駅の階段をまともに登れないような極度に痩せた方などですね。
つらさを超えた先に良いことがあるとは限らない
■食事以外の生活習慣についてはいかがですか?
実は、運動はしなくてもいいと感じています。もちろん運動が好きで楽しいという方は積極的にしていただきたいのですが、妊娠を目指すうえで必須ではありません。
運動というとランニングしなきゃと思われる方もいるかもしれませんが、からだに負担がかかりすぎることもあります。つらい運動を超えた先に良いことがあるという発想はナンセンスです。日頃、早足で歩くなど、できることをする程度でいいと思います。
男性の栄養も重要疲労も深刻な問題に
■女性も男性も注意することは基本的に同じですか?
はい、特に栄養の話は男性にもいえます。むしろ男性のほうがより栄養に目を向けるべきでしょう。精子は日々つくられるものですからね。毎日の食事で精子がつくられるともいえますね。
それから男性で問題になるのが仕事による疲労です。疲労が原因で性交渉が持てなくなる人も少なくありません。ただし、性交渉が思うように持てない場合にはいろいろなアプローチがあります。複数の選択肢があると知っておくだけで安心できるでしょう。昔は不妊治療は女性が頑張るものという意識が強かったですが、それは間違いです。不妊原因の半分は男性にあるのですから、女性だけでなくご夫婦で治療にあたりましょう。
当院でも、男性不妊外来を設置して診療の強化をしています。
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