不妊治療では説明会が有効!...②
松本レディースクリニック 松本和紀院長のお話
2017年7月発行『i-wish ママになりたい 妊娠力を取り戻そう!』
実際にどのような効果がありますか?
■説明会に参加されているのは、ごく普通のご夫婦ばかりですね。
不妊症は、外見からはわかりませんし、みなさん、普通のどこにでもいるご夫婦です。そのため、お子さんができないことへの悩みも疑問も深いのだと思います。時にはお子さま連れの夫婦を見て傷ついたり、泣いてしまったり、夫婦間でお互いに辛くあたってしまうこともあるでしょう。
また、ほかの病のように痛みや痒みなどの不快な症状や日常生活への支障もありませんし、多くの夫婦が結婚して当たり前のように子どもを授かるため、私たちも「大丈夫!」と思われる方も多いことでしょう。
今日は体外受精教室でしたが、第4土曜は「妊活セミナー」を開催し、病院デビューのご夫婦にちょうど良いプログラムもあります。
体外受精教室は、既に病院に通院されている方で、治療の適応が体外受精になることがわかっているご夫婦が多いですし、実際にその治療予約の方法までお話しています。
妊活セミナーでは妊娠そのものに対しての知識を得るとともに、不妊治療の方法や生活の工夫など、夫婦でできることもお話しながら不妊治療の方法と現状をご理解していただくのですが、みなさん真剣に聞かれ、ホッとされ、安心して帰られる方が多いようです。
■不安なく、治療に臨めるように
理解して治療に臨めるように
妊娠に向けては、年齢の影響も大きく受けますから、できれば早い時期に専門のクリニック
で診てもらうのがいいでしょう。
生殖に適した期間に、しっかり治療とも向き合っていただければ、結果も十分に期待できます。
そこで、赤ちゃんが欲しい方、妊娠したい方は、早めに相談することが肝心で、妊活セミナーはとても役立つと思います。
また、ひとくちに不妊症といっても、絶対不妊(まったく妊娠する可能性がない)の方はまれで、何らかの原因で妊娠する確率が低下している状態のご夫婦がほとんどです。
不妊治療は、その低下した妊娠率を少しでも上げようとする方法です。
ご夫婦で参加されれば、2人の理解も深まり、協力体制も深まりますので、ぜひご夫婦で参加していただきたいものです。
これら説明会は、夫婦が理解を深め、妊娠への活力をアップさせるのにも効果があり、さらに治療に臨むときにも治療方法や内容の理解も早く、それが期間や妊娠までの時間の短縮にもつながり、今では必須の会となっています。
スタッフも小気味よく説明
■スタッフさんも説明がとても上手ですね。
看護師長はBS放送の講座に出ていたこともあり、話も分りやすくとても上手です。培養士もしっかりとわかりやすく説明しています。スタッフにとっても患者さんご夫婦を見て、実際にお話したり、表情を見ることが高い意識で看護業務や培養業務を行うためのよい機会となっています。
コミュニケーションは大切
自分を紹介することも大切
■最後にしっかりとご自分の経歴やエビデンスあるお話をされていましたね
患者さんとのコミュニケーションは大切です。かといって診療中にその都度ていねいに同じ話をするよりも、もっとしっかりと患者さんを診たいので、説明会でみなさんに挨拶しています。
自分が生殖医療とどう取り組んできたのか、現状がどうなのかを伝えることは、患者さんと共に子どもへの夢を叶えていこうという私の思いを伝えることでもあるのです。
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