体外受精や顕微授精によって 生まれてくる命。その未来に 目を向けていきましょう !…②

はなおかIVFクリニック品川 花岡正智院長と拝郷浩佑培養士のお話

2017年1月発行『i-wish ママになりたい 体外受精と顕微授精2016』


はなおかIVFクリニック品川

花岡正智院長


子どもが障害を持つ可能性と安全性については?

 CーIVFやICSIによって生まれてきた子に障害があった場合、それがどのようなものかについては、日本産科婦人科学会に報告することになっています。そこに報告された一覧から、障害を持つ子がCーIVFに少なく、ICSIに多いとは一概に言えません。

 それをしっかり判断するためには、自然妊娠で生まれてきた子と体外受精によって生まれてきた子の成長や病気のかかり方などに差があるのか、また、体外受精によって生まれてきた子たちを受精方法や母体年齢、凍結の有無など、いろいろな観点から検証する必要があるでしょう。それも、とても長い年月をかけて、また世代を超えた調査が必要となるでしょう。

 これまで体外受精が原因で子どもに影響がでるのでは? と言われてきたことにも、決定的な証拠はないようです。必ずこの障害が多い、この病気が多いということがあれば既に問題となっているでしょうし、現実には多くの子どもが生まれ、元気に育ち暮らしています。出生児の25人に1人、クラスに1人は体外受精児という計算ですから、それが1つの安心材料にもなるかと思います。

 CーIVFやICSIでなければ生まれてこなかった命が社会に数十万人といるという事実もまた後押ししてくれることでしょう。


命に分け隔てはありません

 体外受精によって生まれてくることに対する心配や安全性を検討することと、今現在の治療法の選択とを並列に考えるべきではないと思います。体外受精が子どもによくない影響があるという決定的な証拠がないように、未来永劫絶対に安全という保証もありません。では、体外受精をしなければよかったのか? というと、そういう話ではないでしょう。

 CーIVFやICSIという体外受精で子どもを授かることが特別でなく、その方法で生まれてくることができる、未来を考えることができるということが、とても幸せなことだと思います。


CーIVFとICSI胚の成長に違いはありません

 一般的には、CーIVFよりもICSIの方が受精率が高くなります。ですが、その後の胚の成長については変わりありませんし、妊娠率にも差はあまりありません。

 いずれにしても、受精しないことには胚は成長しませんし、移植もできませんから、採卵した卵子の状態をしっかり確認し、精子の状態を確認した結果から、最終的な受精方法を提案し、ご夫婦に早めに決めていただきます。

 というのも、採卵手術終了から受精までは数時間で、実際にあまり時間的な猶予がないのです。

 このとき卵子や精子に関して、胚培養士が直接患者さんに説明をしています。

 そこで、胚培養士の拝郷さんにお話をうかがいました。



体外受精や顕微授精によって 生まれてくる命。その未来に 目を向けていきましょう !…①
体外受精や顕微授精によって 生まれてくる命。その未来に 目を向けていきましょう !…③


はなおかIVFクリニック品川 花岡正智院長と拝郷浩佑培養士のお話

2017年1月発行『i-wish ママになりたい 体外受精と顕微授精2016