できれば薬を使わずに治療周期に臨む!その良さが確信として強まりました。…②
あいだ希望クリニック 会田 拓也院長のお話
2016年4月発行『i-wish ママになりたい 不妊治療のギモン』
自然周期採卵を続けてきて感じていること
自然周期で採卵をしてきて、薬を使わないほうがいいという気持ちは強まり、確信に近づいているというお話をしましたが、それは女性の年齢にも通じることです。
現在、通院されている患者様には40~42歳くらいの方が多くいらっしゃいます。
もともと薬で刺激をすることなく自然に育ってきた卵子を採取する方法を主流にしていますが、年齢が上がれば上がるほど薬で卵巣を刺激する方法よりも薬を使わない方法が適してくるようになります よく自然周期だと1個しか採卵できないといわれますが、そんなことはありません。
2個、3個と採卵できる周期もあります。薬を使って刺激したときと、ほとんど変わりがありません。だとしたら薬を使わないほうがいいでしょう。
今後の治療に向けて考えていること
今後はより自然な妊娠を目指していきたいです。卵子はなるべく自然な状態で採卵し、精子の調整についても自然に近づけ、そのうえで受精を目指す方法がいいと考えています。 卵子は自然周期で育ったものを使い、精子は卵子に選ばせる形にすれば、体外受精という方法ではあるけれど、その出会いは自然妊娠と変わらないともいえるでしょう。
どうして卵子と精子が出会えないのか、その理由を知ること
卵子と精子が出会えないのは、精子が卵管に入れないか、卵子が卵管に入れないかのどちらかです。このうち精子が卵管に入れるか否かはヒューナーテストや卵管造影検査で確認できます。
一方、卵子の場合、排卵の有無についてはエコーなどで検査をするとわかりますが、検査でわからないのが卵管采の状態です。排卵の様子を記した図では、卵子が卵管に飛んでいくように描かれていますが、実際は卵管が卵子を迎えに行っている(ピックアップ)といわれています。ここに問題があるといわれるのがピックアップ障害です。ただ、その方の卵管がどのように卵子を迎えに行っているのかを今の医学で確認することができません。腹腔鏡だったら確認できると思われるかもしれませんが、腹腔鏡検査をするとなると体内にガスを入れるなど自然とは異なる状態にすることになり、結局、その方の卵管采がどのように卵子をピックアップしているのかを自然な状態で確認することはできないのです。
ですから、一通りの検査をしても不妊の原因がわからないのなら、検査でわからないところに原因があると考えるのが妥当でしょう。この「検査でわからないところ」の一番目がピックアップ障害なのです。
できれば薬を使わずに治療周期に臨む!その良さが確信として強まりました。…①
できれば薬を使わずに治療周期に臨む!その良さが確信として強まりました。…③
あいだ希望クリニック 会田 拓也院長のお話
2016年4月『i-wish ママになりたい 不妊治療のギモン』
0コメント